認知症の症状がある母

母は、意外とおしゃれな人でした。
毎朝、バンダナで前髪を上げて、
洗顔フォームで顔を洗います。
化粧水と乳液でお肌を整えていました。

認知症の症状で入れ歯の入れ方が
分からなくなっても。

それが、母の毎朝の習慣でした。

それを疎かにさせてしまったこと、後悔しています。

「デイへ行くぐらいで。」
「家にいるんやから。」
「こっちは、忙しいねん。」

って。
こちらの価値観で、決めつけてしまうことって、多々あったな〜。

母にとったら、週一回のデイサービスが、唯一のおでかけ。
歩行が不安定になっても、毎日のルーティーンを実行したい。

面会した時の母の言葉が、胸に突き刺さる。

「わたしのこと、邪魔なんやろ。」
「あんたらの考えてること分からん。」

「被害妄想が強くなってきたので、昨日から薬を増やしました。」と、母の背後で病院の職員さんが発した言葉。

被害妄想ではなく、母の考えはあっている。
その通り。
その時、理解していても、忘れるから。

私は、母のような状況の人を増やしたくない。私もそうなりたくない。

どう生き切るか。
どう死ぬのか。


musubiの理想郷に近づこうとすればするほど、母へのオモイが大きくなる。

認知症の症状があるから

在宅
介護施設
入院

それ以外の選択ないのかな。
そうじゃない選択肢を当たり前にしたい。

特に重症化する前の段階が大事。
と、私は思う。

理想と現実のギャップに苦しむ。
私自身が軽やかに毎日を楽しみ、
充実している日々を過ごしていることは事実です。
喜ばしいこと。

でも、母が頭から離れない。

遊ぶように生きる。
認知症の状態でもあっても、
そうありたい。

私の小さな願い。
全て自分次第。