認知症基本法

認知症基本法とは、認知症の人が自身の尊厳を持ち、希望を抱いて生活を遅れるようにするための法律です。

国民みんなが認知症に関する正しい理解を深めること。
また「共生社会」の実現に向かって、努力しなくてはならないことが記されています。

この法律の制定によって、すぐに社会が変わるわけではないことは明らかでしょう。
社会の変えるための倫理的基盤ができたに過ぎません。

「共生社会」を実現するためには、地域社会からのボトムアップによる積み重ねが必要不可欠
その鍵を握るのが、都道府県・市長村レベルの取り組みになると考えています。
都道府県や市町村の計画策定は努力義務としての位置付けですが、ほとんどの自治体で策定されると想定されています。
各地の当事者が策定プロセスに参画し、課題を洗い出す。「わがまちの認知症計画」が作られることが期待されています。

その一助を担うために、当事者の母と一緒に「認知症の人やご家族等の交流・意見交換の場」に参加してきました。

意見交換会のテーマは、
①こんなことで困っています。
②こんなことがあったらいいな。
③今こんなことやっています。
④こんなことに挑戦したい。
⑤大切にしているコト、モノ

私の想定範囲内の場面になりました。しーーーーん。重い、硬い雰囲気。
お茶菓子やペットボトルのお茶が用意されていましたが、ロの字に組まれた会議的な感じ。誰もお茶菓子に手を出す雰囲気にはならない。(行政のお硬い感じ。仕方ない。)

まずは、自己紹介。
当事者の方の同じ話の繰り返しは、想定範囲内。
同席されているご家族は、長くなればなるほど、険しい表情になります。
(これも、いた仕方ない。わかる、わかる。)

初めましてで、意見を集めるのは至難の業です。
(行政の仕事って、大変ね。)

本音って、たわいも無い話から、「ポロっ」と出るものです。
(と、私は考えています。)

これをキャッチするのが、大事なんですよ〜。
(一回では無理だよね〜)

そして、想定通り、家族の困りごとを当事者の方に聞かせてしまう。
例えば、服薬管理のことや同じことを繰り返して話す場合の対処法など。当事者の方が聞いてどう感じるのでしょうか。私は、この空気感が好きではなくてね。
(やったらあかんこと。)

しかし、こうした政策形成過程への当事者参画の取り組みが、行政の努力任せにならないように。私なりに関わっていけるよう関係性を構築しています。

その一つの立ち位置として、オレンジチューターとして活動しています。それは、チームオレンジコーディネーター講座の講師です。

大津市のチームオレンジの取り組みとして、「認知症マフ」をつくっています。これもコツコツと関係性を構築してきたから実現したことです。


認知症基本方という「ツール」を手に入れた私たちは、「共生社会」に向けて、自らの手で社会を変えなくてはならないと思います。