思い出
「もう生きていても、迷惑ばかりかるし。」「お金も渡したいのにそれもないし。」
母からの電話の内容は、3回に1回がネガティブな内容です。
一人で自宅にいることが不安な状態なのです。転倒のリスクも大きくなっています。そのため、デイケアを追加することになりました。
ケアマネジャーさんの都合で、月途中からのケアプラン変更となり、担当者会議。
妹に呼ばれるまま「はい。喜んで。」と初参加しました。
妹が要支援1となったので、母のサービス利用契約は、私が身元引受人。緊急連絡先①となりました。(今までは、緊急連絡先にも名前がなかったのにね。笑 よきよき)
おかげさまで、今週2回目の入浴介助。親孝行デイです。
「お米こっそりわたしたいんやけどな、あんたに」って。
幾つになっても、親は親ですね。有難い。
入浴後、「頭がモヤモヤするとの。」訴えがあったので、水分摂取を促しました。
そのあと、内巻きなっている肩を広げ、一緒に深呼吸をしました。
母「もう草引きできひんな。」
私「今まで、人の3倍以上も草引きしてきたからもう十分や。」
母「そうか」「そんなことないは。」
母らしい母を感じることができ、私はとても嬉しかったです。
3月23日土曜日『認知症の人やご家族の交流・意見交換の場』に参加することにしました。
これは、認知法基本法が制定され、滋賀県が計画書を作成するためにタスクなのです。
母の記憶は、だんだんと消えています。
母は「認知症になってもこんなことできるのよ。」とハーモニカ演奏をしたり、折り紙をおったりしていました。
半年前までは。
でも、もう、今は出来ない。
私「また、おでかけしようね。」
母「いつや。」
私「2月も、3月もお出かけするよ。」
母「思い出づくりやな。ありがとう。」
扉の隙間から、手を振りさようならの挨拶をしました。
私は帰り道、ひとり涙を堪えていました。